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ソ連時代の映画というと、「娯楽」というより「芸術」であり、ご法度とされていたハリウッド映画に代わって、国内で製作された映画以外には、フランス、イタリア等のヨーロッパ映画が高く評価されていました。しかし、ソ連崩壊後はそれまでほとんど見られなかったアメリカ映画もどんどん上映されるようになり、テレビでの映画放映も増え、各地にビデオのレンタルショップもできたため、人々の映画館離れが進み、閉館になったところさえありました。
それが21世紀になってロシア経済が上向いてくると、次々に造られた大型ショッピングセンターに併設されたマルチプレックスシアターなども多数誕生し、一度は閉館された映画館も復活したりと、再び映画館に人々の足が向くようになりました。それと同時に、ロシアのオリジナル映画が復活しました。日本でも上映されたサスペンススリラー「ノチノイ・ドゾール("Night Watch"=夜警団)」の続編「ドネヴノイ・ドゾール("Day Wotch"=昼警団)は、それまでの「ハリーポッター」、「ロード・オブ・ザ・リング」や「マトリックス」を抜いて、2006年の最高興行収益を記録しました。しかも、アクション映画やサスペンス映画だけでなく、ロシア人の心の襞に隠れた謎、精神のルーツを探る「オーストロフ(島)」という「マジメな」映画も最近では注目を集めています。
モスクワの目抜き通りの一つである「アルバート通り」にソ連時代に建てられた老舗映画館の「オクチャブリ(「10月」)」も最近になって全面リニューアルされ、9つのスクリーン、3,000席の一般席のほか、35席のVIPルームまである、ロシア最大の映画館に生まれ変わりました。中では、ポップコーンの販売はもちろんのこと、イタリアンレストランから和食レストランまであるほか、カラオケバーやゲームセンターもあります。ここでは常時10作ほどの映画が上映されていますが、現在、そのうちの三つはロシア映画。中でも評判を呼んでいるのが「ヴォルコダフ(猟犬)」という、古代スラブ民族の歴史を舞台にしたファンタジー映画です。日本で再び、ロシア映画ブームを呼び起こすことになるのでしょうか?!
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